中国麻雀のルール

中国麻雀と日本麻雀の共通点

基本的なゲームの流れは、日本麻雀と中国麻雀で共通です。

  • 東家、南家、西家、北家の4人でゲームをします。
  • 136枚の牌(萬子、筒子、索子、字牌を4枚ずつ)を使用します。
    ただし、これらに加え、8枚の花牌を使用するルールもあります。
  • 13枚の手牌と、山からツモる1枚の、合計14枚を使用して和了形を作ります。
  • 一人ずつ順に、山からのツモと河への打牌を繰り返し、ゲームを進めます。
  • 鳴き(チー、ポン、カン)はあります。
  • 和了形は、基本的に4面子と1雀頭からなります。ただし、一部例外があります。

中国麻雀と日本麻雀で異なる点

手役

  • 中国麻雀は合計80個の役があります。役の詳細は役一覧を参照ください。
  • 役の単位は『飜』ではなく『点』です。
    例えば『平和』は日本麻雀では「1飜」ですが、中国麻雀では「2点」です。
  • 日本麻雀は1飜縛りですが、中国麻雀は8点縛りです。
    中国麻雀は、役の最低点が1点のため、役があっても和了れない場合があります。
  • 七対(日本麻雀の七対子)などの必然的に面前となる役以外は、全て鳴くことができます。 鳴きによる喰い下がりもありません。
    中国麻雀では、以下のように鳴いた形でも「平和」が成立します。
<2>和了点の計算
  • 親と子で点数に違いはありません。
  • 和了発生時は、全員、和了者へ8点を支払います。
    そのため、和了者は、和了点+24点(3人分の8点)を獲得できます。
  • 出和了の場合は放銃者から、ツモ和了の場合は全員から、和了点を受け取ります。
    そのため、受け取る点数は、ツモ和了の方が出和了より高くなります。
  • 日本麻雀のように、満貫ツモ時に、8000点を2000・4000として受け取るわけではなく、全員から8000点を受け取ることになります。

和了点についてまとめると、ツモ和了、出和了時の点数の受け渡しは、以下のようになります。

  • 10点のツモ和了の場合は、和了点の10点に8点を加算した18点を全員が支払います。
  • 10点の出和了の場合は、放銃者が和了点の10点に8点を加算した18点を、残りの二人が8点を支払います。
  • 88点を上限に、それ以上の点数の加算しないルールもあります。(満貫制などと呼ばれます。)

ゲームの進行

  • 1ゲームは東1局から北4局までの一荘戦で行います。
  • 連荘はありません。必ず16局で終局します。
  • 和了時の発生は常に『フー』です。ツモ・ロンではありません。
  • 途中流局はありません。
  • ノーテン罰符はありません。
    流局時は手牌は開けず、次局へ進行します。
  • 山は最後の1牌までのツモり切りです。

基本ルール

  • フリテンはありません。
  • 喰い替えは現物を含めて可能です。
  • 立直はありません。
  • ドラはありません。赤ドラもありません。
  • 責任払い(包、パオ)はありません。
  • 複数人での同時の和了は頭ハネになります。
  • 暗槓時は、4枚全て裏返します。和了、流局により、その局が終局した時点で、全員へ暗槓を晒します。
    局中に暗槓を晒してしまった場合は、アガリ放棄、またはチョンボとなります。
  • 誤フーなどのチョンボ発生時も、続行が可能な限り、ゲームは続行します。
    誤フー発生時は、倒した手牌を立てて(元の状態に戻して)局を続行します。
    続行可能なチョンボにも関わらず、山や手牌を崩してしまい、続行不可能とさせた場合は、より重い裁定がされる場合があります。
  • 素点ではなく、順位に応じたポイントで競う競技会もあります。

基本的なゲームの流れ

ゲーム開始から終了までの基本的な流れをまとめます。

1. 場決め

東南西北の各家を決めます。掴み取りなど、決め方に決まりはありません。
ただし、最も東の方角に近い席を、東家の席にするようにしてください。

2. 開局

親がサイコロを振って開門し、2幢ずつ取ります。サイコロによる開門場所の決め方は日本麻雀と同様です。
この時、ドラをめくらないように注意してください。

3. 花牌の処理

全員の配牌が完了した時点で、親から順に花牌を抜き、抜いた分だけ嶺上牌から補充をします。
全員の花牌の処理が完了後、親が第一打を切り、局が開始します。

花牌を使用している場合のみ必要な手順です。

4. 局の消化

8点以上の役作りを目指して局を進行します。

5. 和了の発生

和了発生時は全員で点数を確認し、8点以上あることを確認します。点数の確認方法は、中国麻雀実践時の作法を参照してください。
なお、8点に満たない場合は、手牌を立ててゲームを続行します。そのため、点数確認前に、山や手牌を崩さないでください。
和了の成立を確認したら、『2. 開局』の作業から繰り返します。

6. 場所変え

場風が変わる毎に席替えを行います。席替えは以下の表に従い行います。

開始時 東場 南場 西場 北場
東家 西
南家 西
西家 西
北家 西

表中の東南西北は、ゲーム開始時の家です。例えば北家から始まった人は、場が変わる度に、時計回りに移動することになります。

7. ゲーム終了

北4局が終局した時点で、ゲーム終了となります。

中国麻雀実践時の作法

鳴きについて

  • 必ずチー・ポン・カンの発声をしてから開示をして下さい。
    ルールによっては、一定時間内であれば、チー後のポン(邪魔ポン)が認められている場合があります。
    そのため、他の発声が無いことを確認してから、開示をするようにしてください。
  • 鳴きの手順は、「発生」→「開示」→「河から牌を取る」→「打牌」としてください。
    場に見えている枚数により、成立する役(和絶張)があります。場の枚数を確認できるように、必ず打牌前に開示をしてください。
    また、必ず河から牌を取ってから、打牌をして下さい。先に打牌をした場合、一時的に手牌が1枚少なくなるため、少牌を取られる可能性があります。

和了について

  • フーの際も、鳴きと同様の理由で、手牌の開示後、必ず和了牌を河から手元に持ってくるようにして下さい。
  • 中国麻雀では、和了牌を手元に持って来た後、自分の河の捨て牌を使用して、和了点を数えます。
    役の名前を発声しつつ、その役の点数分、自分の河から牌を取って来ます。牌を裏返すと10点を意味します。
    例えば、「門前清」・「断么」・「平和」・「三色三歩高」を和了った場合は、以下のように数えます。
    1. フーと発声し、手牌を開示した後、和了牌を河から手元へ持ってきます。
    2. 「門前清」と発声します。「門前清」は2点のため、自分の河から2牌とり、手元におきます。
    3. 「平和」と発声します。「平和」も2点のため、更に自分の河から2牌とり、手元におきます。
    4. 「断么」と発声します。「断么」も2点のため、更に自分の河から2牌とり、手元におきます。
    5. 「三色三歩高」と発生します。「三色三歩高」は6点のため、手元から4枚取り除き、裏返した1枚を追加します。
      裏返しの1枚は、10点を意味します。6点に4点を加えると10点になるため、4点を取り除いた上で、裏返しの1枚をを追加します。
    6. 役の計算が完了したため、最後に、12点は20点と発声し、点数を受け取ります。

    発生する役の順序に指定はありません。
    また、自分の河の牌だけでは足りない場合は、他家の河の牌も使用して計算をします。